笑顔と健康の相関関係

辛いことがあったときに「いやなことは笑顔で吹き飛ばしてしまう」というパワフルな人がいますが、実は笑顔にはトラブルだけでなく、病気さえも吹き飛ばしてしまうすごい力があります!

 

“笑いに勝る良薬なし”という言葉がありますが、これは単なることわざではありません。
実際に医学の分野では、がん患者に落語や喜劇映画を観せるなどして笑う機会を与える、「笑い療法」も行われています。では、いつもニコニコ笑顔でいる人には、いったいどんな健康上のメリットがあるのでしょうか?


笑顔が健康にもたらす5つのメリット

 

<メリットその1>免疫力がアップする
健康のために「免疫力のアップ」が必要なことはよく知られていますが、いつもニコニコと笑顔でいることは、人の免疫力をアップさせる“最強の武器”ともいえます。それはなぜかというと…?

 

人が笑うと免疫をコントロールする間脳に興奮が伝わり、情報伝達物質である神経ペプチドが活発になります。
その神経ペプチドが身体全体に流れ出すと、がん細胞やウイルスなどをやっつけてくれる「NK(ナチュラルキラー)細胞」に付着して、NK細胞が活発になるのです。

 

このNK細胞が体内で活発に働くことは、健康を維持し病気を回復させる上で非常に重要です。
逆にショックなことがあって悲しみに暮れてしまうと、NK細胞の働きは鈍くなって、免疫力も低下してしまいます。

 

「とうとうがんになってしまった。いったいあと何年生きられるのだろうか?」と心配ばかりしていると本当に寿命が縮まり、「がんになったけれど、今生きていられてうれしい」と笑顔でいると逆に長生きできるというのは、人生の不思議であって真実ともいえるでしょう。

 

<メリットその2>血行が良くなって、新陳代謝が活発になる
「アッハッハ」とお腹の底から笑うと、深呼吸をしたときのように、体内に酸素がたくさん運び込まれます。
そうすると血のめぐりがよくなって、新陳代謝も活発になります。

 

新陳代謝がアップすれば、身体を作っている細胞の生まれ変わりも活発に行われるようになるので、冷えや肩こりなど身体のさまざまな部分の不調が改善されます。
肌はターンオーバーが順調に行われるためにハリが出て、シミが薄くなったりニキビの治りが早くなるなど、うれしい変化も見られるでしょう。

 

髪もつややかな状態を保てるので、よく笑う毎日を送ることで「何歳か若くなったみたい」と感じるかもしれません。

 

<メリットその3>自律神経のバランスが整う
笑うことで自分自身の気持ちが癒されると、心をリラックスさせる副交感神経が活発になって、精神状態が安定します。音楽を聴くと心がリラックスするのと、同じような状態です。

 

通常起きているときはどうしても心を緊張させる交感神経が優位になっているのですが、こうして笑いによって自律神経のバランスが整うと、「体がだるい」「めまいがする」といった不調も改善されていきます。

 

 

<メリットその4>睡眠不足が改善される
睡眠と健康は、とても密接な関係にあります。笑うと幸福感をもたらす脳内ホルモンの「エンドルフィン」が分泌され、心が満たされてα波が発生するため、ぐっすりと眠ることができるようになります。

 

質の良い睡眠をとることができるようになると、眠っている間に体の修復機能が働き、睡眠不足と大きな関係がある高血圧や糖尿病などの予防にもつながります。

 

<メリットその5>筋力がアップして、痩せやすい身体に
ダイエットのためにとても重要なのが、筋力アップ。その筋力アップのために「笑うこと」が役立つのを、ご存知でしょうか?

 

お笑い番組を観て「アハハハ」と大笑いをしたりすると、呼吸が腹式呼吸になって腹筋が使われ、筋力がアップしてカロリーも消費されるのです。
「そんな、笑うくらいでは大したカロリーにはならないのでは?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。さすがに軽く笑う程度では大きなカロリー消費にはなりませんが、お腹をかかえて笑うほどの大笑いになると、なんと散歩を上回る消費カロリーになります。

 

また、普段あまり使わないお腹の周辺の筋肉が動くことで基礎代謝もアップし、ダイエットにつながります。楽しく笑って痩せられるなんて、これはもう「笑わなきゃ絶対にもったいない!」という気になるでしょう。

 


まとめ

よく笑う人がいつも元気そうに見えるのは、ただ見た目にそう映るだけでなく、本当に身体の中まで元気になるからなのかもしれません。
「笑う門には福来る」と言いますが、本当に笑いは健康や美容など良いことのみを呼び寄せ、病気のようにいやなものを遠ざけてくれます。

 

一日1回でもいいので、大きな声で「アッハッハ」と笑って気持ちをスッキリさせ、健康とダイエットのW効果をねらいましょう!