お酒でキレイになれるって本当? 美容に効果的なお酒と正しい飲み方

いつからか、「お酒=美容に良くない」というイメージが定着し、美に気を使う女性の間では控えるべきものとして認識されるようになりました。

 

しかし、お酒には美肌などに効果的な成分が含まれているものも多数あり、お酒を飲むことで美をキープしている人もたくさんいます。
今回は、そんなお酒と美容の因果関係を調べてみましょう。


美容にいいと言われるお酒

 

ワイン(赤・白)
ワインの中でも、赤ワインと白ワインは美容に良いとされています。
ワインにはレスベラトロールというポリフェノールという成分が含まれていますが、これは高い抗酸化作用を持ち、ニキビの原因菌が増えるのも抑制してくれます。

 

また、白ワインは赤ワインに比べてポリフェノールの量は控えめですが、カリウムが豊富に含まれているのが大きな特徴です。
カリウムには利尿作用やデトックス効果が期待できるので、女性が悩みがちなむくみの改善や、肌の代謝アップに効果的です。

 

日本酒
日本酒の原料として使われる米麹にはコウジ酸という成分が含まれており、これは紫外線のダメージなどによって起こるメラニンの生成を抑える働きがあり、肌のシミやシワなどのトラブルを防ぐことができます。

 

また、コウジ酸に含まれるアミノ酸は肌の角質層を構成している成分であり、足りなくなると皮膚にたるみが起こってしまいます。
日本酒を摂取することでアミノ酸をしっかり補給できれば、ハリのある肌へと導くことができるでしょう。

 

さらに、飲むと体がポカポカしてくることからもわかるように、日本酒には体を温める作用があります。
体が温まることで血行が促進され、冷えやむくみが解消されたり、代謝が上がって肌の状態が良くなったりする効果も期待できます。

 

焼酎
芋焼酎にはアントシアニンと呼ばれるポリフェノールが含まれていますが、アントシアニンにはには美白作用があるとされています。

 

また、就寝時にアドレナリンが分泌されてしまうと眠れなくなることもあるので要注意ですが、焼酎にはストレスを感じた際に分泌されるアドレナリンを抑える作用があります。
さらに、焼酎に含まれるウロキナーゼという成分は血液をサラサラにして動脈硬化や血栓などの疾患を防ぐためにも有効です。

 

ウイスキー
ウイスキーに含まれるリオニレシノールという成分は、メラニンの生成を抑える作用があり、シミやシワの防止に役立ちます。

 

また、ウイスキーは焼酎などと同様に蒸留酒なので糖分が少ないのも大きなメリットです。
糖分は摂りすぎるとシワやたるみを引き起こしやすくなるので注意しなければなりません。ウイスキーは糖分が少ないためにカロリーも低く、ダイエット中の女性にもおすすめです。

 

さらに、ウイスキーを作る際には樽に入れて醸造されるわけですが、この際に樽の香りとウイスキーの原料である大麦の成分が混ざり合います。
そして、独特のウッディーな香りに仕上がり、飲む際の香りにも反映されるため、飲むだけで気分も癒されるでしょう。

 

どぶろく・マッコリ
どぶろくは日本古来のお酒であり、韓国でマッコリと呼ばれているお酒と似ています。
これらのお酒は日本酒同様にお米を原料としたお酒で、材料を発酵させて作っています。発酵させていることで栄養価もぐっと高まっており、乳酸菌やクエン酸やアミノ酸、ビタミンB群、ビタミンC、食物繊維やたんぱく質などが豊富です。

 

また、スクアレンやファルネソールなどの抗がん作用を持つ成分も含まれており、特にファルネソールに関しては健康酒とされるワインの25倍も含有されています。

 

さらに、原料の麹に含まれるコウジ酸にはメラニン生成を抑える働きがあるため、美白効果が期待できますし、乳酸菌には血行を促して体を温める作用もあるのです。

 

そして、ビタミンEやカロチンなどの栄養素も豊富で、抗酸化作用はもちろん、保湿作用、肌代アップ作用もあります。
さらに豊富な食物繊維によって腸内環境が整うと、腸内に70%存在するとされる免疫細胞も活性化され、免疫力が高まりますし、もちろん便通も改善されます。

 

ビール
ビールは太りやすいとして避けている女性も多いと思いますが、それは単に飲みすぎがいけないだけで、実は美容のための成分が豊富なお酒なのです。
粘膜を保護する葉酸や、美肌に欠かせないビタミンB群、コラーゲンの生成に欠かせないパントテン酸や、肌の潤いを保つためのカリウムなどです。

 

また、ビールの原料となるホップという植物には女性ホルモンと同じような働きをするフィストロゲンが豊富なため、女性特有の悩みである更年期障害や冷え、腰痛や肩こりなども緩和できます。
さらに高い抗酸化作用を持つフラボノイドを含有しており、利尿作用があるのでデトックスやむくみ改善にも役立ちます。


美容のために控えるべきお酒

美容のために効果的なお酒がある一方で、避けた方が良いお酒もあります。
控えるべきなのは基本的に「甘いお酒」で、具体的には各種カクテルやリキュール、梅酒などの果実酒です。

 

これらは砂糖につけこまれていたり、砂糖がたくさん入っているので、飲みすぎると糖質過多になって肌トラブルが増えてしまいます。

 


美容のためのお酒の飲み方

美容のためにおすすめのお酒を紹介してきましたが、忘れてはならないのは、お酒は「アルコール飲料」であるということです。
いくら美容に良いとは言っても、飲み方を誤ればたちまち毒に転じてしまいます。

 

では、お酒を飲む際にはどのようなことに気をつけたらいいのでしょうか。

 

適量を守る
最も大切なのは、「適量を守り、飲みすぎない」ということです。
お酒は「嗜む程度」が一番美容に効果的なのです。

 

アルコールが分解されるときにセロトニンというホルモンが消費されますが、このホルモンは睡眠に関わっているものなので、飲みすぎで不足してしまうと眠りが浅くなってしまいます。
また、セロトニンは満腹中枢を刺激する働きもあるので、不足してしまうと満腹感を感じられずに食欲が増してしまい、ダイエットにも悪影響となります。

 

アルコールの摂取量の目安としては、血中アルコール濃度が0.02%が適量とされています。
例えばアルコール度数の高い日本酒では180ml、ビールであれば500mlが適量ということです。

 


水と一緒に飲む

お酒を飲む際には、常に傍にお水を置いておき、交互にバランス良く飲むように心がけましょう。
お水を摂取することでお酒の摂取量を抑えることができ、飲みすぎ防止に役立つからです。また、お水を適度に飲むことで、アルコールの分解もしやすくなり、むくみを引き起こしにくくなります。

 

お水の摂取目安としては、飲むお酒と同量が理想的です。

 


おつまみの選び方も重要

空腹状態でお酒を飲むと強いアルコールの作用で胃腸に負担をかけることになるため、予めおつまみを用意して一緒に摂取するようにしましょう。

 

また、アルコールに含まれるアセトアルデヒドと呼ばれる有害成分を排出するためにはビタミンB1が消費されるのでこの成分を含む大豆や豚肉、牛肉などの食品を積極的に摂取するといいでしょう。

 

さらに、野菜自身が持つフィトケミカルという物質は強い抗酸化作用を持ち、特に赤や黄色の食品に含まれるフィトケミカルはアセトアルデヒドの分解も促進してくれます。また、ゴマに含まれているセサミンという成分も同様に働くので有効です。

 


まとめ

「お酒は美容の大敵」と思われていますが、実際にはお肌に良い効果をもたらしてくれるものもたくさんあります。

 

ただ、お酒のアルコールはやはり有害物質でもあるので、ほどほどの量を心がけ、体に負担をかけすぎないように注意して、上手に日常にお酒を取り入れて美活をしていきましょう。